スタイラスペンがあれば、パソコンやタブレットにメモしたり絵を描いたりすることができることは知っていても、どんな時に使ったら便利なんだろうと思ったことはありませんか?今回は、デジタル手書きを活用している、ビジネス書作家の戸田覚さんにご自身の使い方を伺いました。

パソコン、タブレット、スマホなどで、ペンを使った手書きが簡単にできるようになってきました。ここでは、ひとまとめにして「デジタル手書き」と呼ぶことにします。僕は、10年以上前からデジタル手書きに徹底してこだわってきました。最近は、とても身近になって嬉しい限りなのですが、まだまだ使っている人は多くありません。そこで、デジタル手書きのなにが便利なのか、皆さんにもメリットがあるポイントを2回に分けてご紹介します。

 

 

●紙よりも実は気軽に書ける
タッチ操作ができるデバイスなら、すべてデジタル手書きができると考えてもいいでしょう。専用のペンが付いていない製品でも市販のスタイラスを使うことで手書きができるようになります。
では、紙の手書きに比べて何が便利なのでしょうか?

・コストを気にせず書ける
パソコンやスマホなどを持っていれば、何百枚書いても追加の出費はありません。最近は紙のノートも高くなっており、高級品だと1000円近くするのものあるので、気軽に落書きをするのは気が引けてしまいます。

・大量に保存して持ち歩ける
何百ページのノートでもスマホやパソコン、クラウドなどに保存しておけます。個人の利用なら、まず量の制約なく記録でき、しかもすべてを持ち歩けます。パソコンで書いたノートをスマホで見ることもできるのです。

・色が使える消せる
デジタルの手書きなら、好きな色がすぐに使えます。ペンの種類もボールペン、鉛筆、筆、マーカーなどから選べます。紙のノートでは、これだけのペンを持ち歩くのは無理があります。
また、デジタル手書きは、間違ったら完璧かつ瞬時に消せますし、やり直しや取り消しも可能です。紙のノートに筆記してキレイに消せるものがないのはご存じの通りです。鉛筆と消しゴムも何度も消していると紙がヨレてしまいます。

・色々なコンテンツと組み合わせられる
写真や図、ビデオ、音声などのデータと手書きを組み合わせることができます。

それでは、僕がどんな使い方をしているか、詳しく紹介していきましょう。

●考えの整理にはとりあえず書く
僕の仕事では、頭の中にあるアイデアをまとめる作業が必要が必要です。記事を書いたり講演をする際には、内容を固めるために情報を整理し、足りなければ探す必要があります。
そこで、まずは頭の中にある情報や内容を書き出して整理します。とりあえず、思いつく順にどんどんノートに書いていくのですが、こんな作業ならキーボードでの入力作業などでもできそうです。ところが、思いつきをグルーピングしてまとめたり、色を使って注釈を入れようと思うと、キーボードでの入力作業では手間が掛かりすぎるので、自由に筆記できる手書きがいいのです。
もちろん、紙のノートとペンでもできるのですが、こんなアイディアメモをすべて保存して後で見返そうと思ったら、もう紙では無理があります。すでに、大量のデジタル手書きのノートがたまっています。これは僕にとって大切な情報資産です。紙+ペンの時代には絶対に取っておくことができませんでしたし、保存しておいたとしても過去のノートを見返すのは大変でした。デジタル手書きをしておくことで、いつでもどこでも考え中のアイデアに接することができます。ふと思いついたことを書き足したり、打ち合わせの最中に取りだして確認することも可能です。

アイデアを手書きにします。この程度ならキーボードでの入力作業でもできそうです。


ところが、このようにグルーピングしはじめると、キーボードでの入力作業での作業が面倒になります。


数え切れないほどの手書きデータを保存しています。気が付いたら大事な資産になっていました。


パソコンでの記録には、Bamboo Inkを使っています。複数の機種で使い回せるので選びました。

●ちょっとした記録は手書きが楽
テレビのニュース番組では、記者がインタビューの内容を小さなメモ帳に書いている様子を見かけるでしょう。僕も取材をよくするのですが、多くの場合、情報を手書きで記録します。これだけスマホが普及しているのに、記者は誰一人としてスマホに打っている人はいないのです。座って取材ができれば、僕を含めてパソコンを使う人はいるのですが、スマホに入力する記者は見たことがありません。立ったままちょっと情報を書くなら、やっぱり手書きが楽なのです。
記者以外の方も、ちょっとしたメモならスマホに手書きをするのもおすすめです。僕は、メモにはKeepという無料アプリを使っています。パソコン、iPhone、Androidスマートフォン、iPad、Androidタブレットなどあらゆるデバイスで利用でき、Googleのアカウントで同期可能です。
スマホで書いたちょっとしたメモをパソコンで表示して、さらに書き加えることもできます。手書きとテキストが混在していますが、それはそれでいいと思っています。キーボードが使いやすいと思うときには、手書きにはこだわることはしません。
こちらも、メモが永遠と残ることが大事です。ちょっと記録した電話番号やお店の名前など、紙のメモだとすぐになくしてしまいます。デジタルのメモなら、数年後でも探し出せます。


iPhoneのKeepでちょっとしたメモを作成しました。


そのメモは、パソコンでも表示できます。


手書きやテキストをパソコンやタブレットで加えることもできます。


専用のペンがないiPhoneでも、Bamboo Tipを利用すると、ちょっとしたメモは書けます。

文・写真/戸田覚